本日は小4の引率で東海大相模高校ラグビークリニックに参加。
グラウンドは人工芝の素晴らしいグラウンドでした。
しかし、暑かった!人工芝グラウンドらしい照り返しの暑さを感じます。
「これくらいだとWBGT指数はどれくらい?」・・・・・・・・って、そもそもWBGT指数ってなんだ?
WBGT ・・・Wet Bulb Globe Temperature=湿球黒球温度"
はあ?
受け売りで恐縮ですが、原理としては
湿球温度、黒球温度、乾球温度の3種類の温度の計測値をもとに
WBGT値(℃)=湿球温度×0.7+黒球温度×0.2+乾球温度×0.1
で算出するとのこと。
ふむ。
<湿球温度>
湿らせたガーゼを温度計球部に巻いて温度計測。水分が蒸発するとその冷却熱で温度が上がりにくい。その平衡温度を観測するので、皮膚の汗が蒸発するときに感じる涼しさの度合を表しているとのこと。
<黒球温度>
黒球に塗装された銅板の球(空洞)の中心温度を計測。黒球はほぼ反射せず、直射日光や輻射による球の中の平衡温度を観測するので、弱風時の日なたにおける体感温度との相関が高いとのこと。
<乾球温度>
通常の温度計で、そのままの気温。
人間の生理現象を画一的に判断するのは難しそうですから、関係の高い温度を要素として係数をそれぞれに掛けた感じ。係数はどうやって決めたんだろう・・・?
いずれにせよ通常の気温との差が出てくる理由は、この計測方法にあったんですね。計測器具は、この原理を踏襲して計測できるようにした感じでしょうか。
大まかですが、解釈すると
湿度が高く、風が無いと蒸発しないので湿球温度は高くなりますね。この係数が0.7だから影響度が一番高い。なので温度が一緒なら湿度が高い、風が無い方が要注意。
天気絶好調で湿度が高く無風というのが、WBGT値が高くでるということですね。
さて、前々回のブログでも報告しましたが、鎌倉ラグビースクールでは、WBGT計測機材も一新。また現地計測値(予報値ではない)が危険域(WBGT値31℃以上)になったら、練習を中止にすることにしました。大きな決断ですね!
サッカーはサッカー協会からWBGT値を基準とした熱中症対策ガイドラインが指示されています。
WBGT値が31℃以上になる時間帯に試合のキックオフをしない、試合を中止にするか延期にする等、試合の運営にまで言及していますね。
一方でラグビーに関しては、熱中症対策としてするべきことが「夏季大会運営について」の中で提示されています。ただWBGT値に関する記載となると
「暑熱環境に応じて(WBGT 値などを もとに)大会主催者は以下を許可すること」
※ 日影にあるベンチに入り、休む。
※ 氷・アイスパック等でカラダ(頸部・脇下・鼠径部)を冷やし、必要に応じ着替えをする。 ※ 水だけでなくスポーツドリンク等を飲む。
ということで具体的な数値に基づいた運営までは言及していません。
安全推進講習会のスクール内展開で説明がありましたが、協会からの目標として「ラグビーが適切に管理された『安全』なスポーツであるというイメージを作り・・・」とあります。
熱中症対策としてWBGT値という具体的な指標で試合の運営にまで言及しているサッカーと行動指針を示すまでのラグビーと、世の中的にはどのように見えるんでしょう。 イメージは、他者との比較の中で作られる側面もありますから、もう少し具体的な方針表明も検討しても良いかもしれませんね。
さて、そんな状況下で鎌倉ラグビースクールは上述のように、WBGT値を基準に取り入れた熱中症対策運営を行うことにしました。
対外試合等、他のスクールと足並みをそろえること等は課題としてありますが、まずは自分たちの方針を明確にしてスタートしたといったところ。
今後、いろんな意見が出てくると思いますが、それらが安全を推進するのであればウエルカム。どしどし取り入れていって、精度の高い運営を実現していきたいですね。
引き続き、よろしくお願いします。