少し間が空いてしまいましたが、本日安全技術講習会を行いました。
本年度立ち上げた安全運営では、コーチが安全知識に基づいた練習の実践を方針としています。今までは、どちらかといえば講義形式で知識の獲得を目的としたものでした。
今回から3週間は、実践をベースに安全運営を考える機会になることを目標として安全技術講習会を実施します。
内容は、各学年が行なっているタックル練習を披露してもらい、参加したコーチ全員で安全面、効果面から検討できたらというもの。
タックル練習に限らず、練習に関しては「正しい」「正しくない」という見方になることもあるのですが、何が正しいかというのは一概にいえないものと考えています。そういったことよりは、練習というのはベースに安全への配慮があればいろんな視点から構成することができる、ということを実感してもらい各人の引き出しを増やしてもらえたら良いな、と考えていました。
ということで、今回は小6、小5のコーチから日頃のタックル練習を解説付きで披露してもらうことに。6年生と5年生とも子供達が参加、実演してくれました。講習会に協力してくれてありがとう!
まずは6年生。担当の石井コーチ、黒淵コーチから説明がありました。
内容は、本年度初めに子供達に実施したタックルについてのアンケート/タックルの心得に沿って6年生として目指すタックルについての説明があり、子供達が実演してくれるという流れでした。
タックルの心得については穴埋め方式となっていて、チェイスからのショートステップで間合いを詰めるところからコンタクトして相手を倒すところまでの過程を理解できる形式になっています。
その空欄を参加コーチに問いかける形式。どんな指導をしているかが分かりやすいツールともなりましたね。
そして、その心得に沿った動きを、生徒が実演してくれました。
5年生は、廣瀬コーチ、高橋コーチ、須永コーチが講習を構成。
5年生は、まずは身体を当てることを重視して練習を構成しているとのことで、6年生のようにタックルまでの過程を分解して技術的な習得を目指す構成とは異なっていました。
私としては、今回の安全運営を実践に落とし込む上で、こういった子供達の状況、状態によってアプローチが変わることは普通のことと考えていましたし、だからこそ子供達の側にいるコーチたちの安全知識に基づく練習の構成が重要だと思っていました。
そういう意味で、5年生、6年生がそれぞれにタックルという取得目標は同じでも、それまでのアプローチが異なっていたのは「良いねぇ〜」なんて思いながら見ていました。
通常5年生が行なっている練習を、コーチ達の解説付きで子供達が実演。
まずはタックルを受けた時に怪我のリスクを少なくする身体の動きから。
そこからタックルの練習までが一連の流れになっていてスムーズ。
身体を当てることを主眼にしつつも、練習の中ではチェイスのコースを意識させつつタックルまでを行なっていることが理解できました。
今回担当していただいた5年生、6年生のコーチの皆さん、ありがとうございました。
6年生担当の石井コーチ、黒淵コーチは「ラグビー経験者でないので」とおっしゃっていましたが、各コーチへの説明の工夫が見られたと思います。
私見ですが、ラグビー未経験コーチの方々が練習メニューを理解しながらコーチングをするということに可能性を感じています。
なんとなくですが、コーチが理解する過程にある分、「何がわからないか?」とか「どうしたらわかるか?」の実感を、子供達と近しいところで持っている気がするからです。
そういう意味では、ラグビー経験者でない他のコーチも含めて期待が高まる講習だったと思います。
5年生は、タックルの中でも「何を教えるか」を絞ってコーチングしているのが印象的でした。
「何を教えるか」は、意識しているかどうかは分かりませんが、「何を教えないか」と表裏です。つまり優先順位が発生していると思います。優先順位は、何かしらの考えがない限り構成できません。また、構成するためには知識を必要とします。
そういった意味では、今回の安全技術講習の主旨に合ったものだと感じました。
今回のような形式でやってみたてあらためて思ったのは、各学年の練習を考え方付きで見る機会ってそんなに無いってこと、やって見ると思った以上に面白かったということでした。
参加したコーチの皆さんはどんな感想を持ったでしょうか?
何かしら考える機会になってもらえれば、やってみた甲斐がありますけど・・・。
先に書いたとおり、タックル練習では何が正しいことかは一概には言えません。参加いただいたコーチの皆さんには、安全に対する知識に根ざして練習を引き続き構成していただくことを期待しています。
さて、9/29(土)はジュニア(中学生)コーチから。10/7(日)は小3コーチから同様の練習披露があります。
ちょっと楽しみになってきました。
それでは、また。